合皮とパテントレザーを補修してみた

最近の合成皮革の技術は舐められない。一見しただけでは皮革なのか合成皮革なのか見分けがつかないものも少なくない。

まぁ、本皮か合皮かはどうでもいい。一昔前と違い、最近は明らかに合皮であってもそれがチープな製品とは限らない。

何が問題かというと、合皮の一部やポリエチレンにポリウレタン加工した素材或いはパテントレザー(エナメル革など)は、実は湿気に弱い。

それらの素材の物を箱に入れ、クローゼットなどにしまっとおくと、数年で劣化してしまう。例えばこれ。

見ての通り、バーニーズニューヨーク定番のスタッズミニトートバッグ。ちょっとした外出に便利なので、妻はよく気軽に持ち歩いていたのだが、このようにハンドル部分が劣化し、おそらくポリなんちゃら素材が剥離した。で・・・

「こんなになっちゃったの。」

と言われた。うん、大したものじゃないし、よくここまで使ったねということで新しいのを買ってあげることにした。

なので、駄目になった方は捨てるのかと思いきや、

「スーパーに買物に行く位ならまだ使えるから。」

と一向に捨てようとしない。

「おいこらマテ・・・」

お前がそんなの持ち歩いてたら「まあ・・・あんなになっても買ってもらえないのかしら・・・」と思われるだろうが。

忘れてた。妻は勿体ない派だった。

ということで例によってリペアを開始する。まずは軽くサンドペーパーを当て、劣化したポリなんちゃら素材の膜を剥がす。コツは下地素材を傷めないようにすることと、縫い目部分にペーパーを当てないこと。特に縫い目の糸を荒らしてしまうと、毛羽立って手触りに影響するので注意だ。

次に脱脂。何かを塗る前の基本だ。溶剤を使うとポリなんちゃら素材が溶けてベタつくとまずいので、アルコール除菌のウエットティッシュで拭く。

次に何を塗るかだが、バッグのハンドルに塗る以上、被膜の硬いものは使えない。罅が入ってしまうからだ。そこで今回はこれを使う。コロンブスのアドカラーだ。

しっかり塗り込むには指で擦り付けるのがいい。指に付いたアドカラーは石鹸で洗うと簡単に取れる。そしてすべての塗り作業に共通して言えることは、薄く塗り、何度もそれを繰り返すことで綺麗に仕上げることができる。

但し、アドカラーは性質上被膜が厚くなるので、あまり何度も塗り重ねると固くなるから要注意だ。しっかり着色できて、見かけ上問題ないという程度でやめておく

まぁ、こんな感じだ。こんなことなら買わなきゃよかったぜ゜・・・。

ついでに、この際だからとクローゼットの中に仕舞われているバッグも一通り手入れをしていたら、ColeHaan のバッグのハンドルがバーニーズのトートバッグと同様の状態になっているのを見つけた。こちらはパテントレザー(エナメル革)とヌバックの編み込みになっているバッグで、ハンドル部分がエナメル仕上げになっているものだ。

エナメル仕上げの革にはアドカラーは使えない。素材感が全く違い、艶が出ないのだ。こういう物の場合は、株式会社「染めQテクノロジー」の染めQを使う。

「染めQ」で塗った後に「染めQ保護艶出し」で仕上げると、艶が出てパテントレザーと同様の素材感になる。スプレータイプなので、着色したくない部分にはしっかりとマスキングすることと、やはり何度も薄く塗り重ねることがコツだ。

くどいので詳細は省くが、劣化したエナメル皮膜を剥がし、脱脂した上で染めQで着色し、保護艶出しスプレーを塗り重ねる。

どうだろうか。今回はハンドルの片方だけ補修してみた。一般にパテントレザーは補修ができないと言われるが、どちらが補修した方か見分けがつくだろうか。

まぁ、これでもう暫く使って貰おう。

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