LANケーブルを張り替えたらネットが速くなったCAT5⇒CAT6a

家を建てた際、LANケーブルを壁の中で通して各部屋に情報コンセントを設置した。当時既に無線LANも普及していたが、有線LANはどうしても必要だった。何故なら当時は今で言うゲーマーに近いものがあったから。無線LANはスペック上は高速なのだが、スループットと安定性に於いて有線LANに遠く及ばない。それは今でも変わらない。

ネットサーフィンしているだけなら全く問題ないが、ゲームとなると話は別だ。数ミリ秒から数十ミリ秒の遅れで命取りになるからだ(笑)。パソコンで動画を観たことのある人なら経験があると思うが、たまに動画が止まることがあるだろう。原因はサーバー側の処理遅延、回線の伝送遅延或いは回線が切断と接続を繰り返すことで起きる場合もある。そういうのはゲーミング中には許容できない。

前置きが長くなったが、この度LANケーブルの張替えを行ったので記録に残しておきたい。家を立てたのは丁度2000年、ケーブルは既にCAT5eが出始めていたが、当時の通信事業者の提供する回線速度は100Mbps以下であったため、CAT5で張ってしまった。今思えばCAT5eで張っておけばよかったと後悔しているが、既に後の祭りだ。

その後ネット回線のサービスレベルは見る見るうちに上昇し、今では1Gbpsは当たり前、2Gbpsでサービスする通信事業者も存在している。というわけで、これまでケーブルテレビの320Mbpsのネット回線(拙宅近辺では実効速度100Mbps未満)を契約していたのだが、光コラボレーションの1Gbps回線への乗り換えを機に、それに合わせて壁の中を這っているLANケーブルの張替えを行うこととした。

WAN側が1GbpsなのでケーブルのスペックはCAT5e以上が必要だ。2018現在、CAT7まで製品が出ているが、CAT7はSTPケーブルであり、シールドをしっかりアースする工事を自前で行うのはちょっと大変だ。電源コンセントの接地極(通常は大きい方の穴)に接続すれば良いだけなのだが、家を建てた時電気工事を担当したオサーンがちゃんと工事しているかどうか不安だ。逆になっていないとも限らない。きっちり確認しながらやらないとヤバイのと手間がかかるのでCAT7はパス。そもそもCAT7対応のケーブルを自作するキットが2017年末現在売っていない。

そこでケーブルには、UTPで最速のCAT6aを使うことにした。基本的にケーブルも自作するので、部材にはELECOM CAT6a 50m ストレートケーブルとCAT6対応RJ45モジュラジャックを購入した。


用意した道具は下図の通り。

特別な道具は特にないが、ニッパー、皮むき器、コネクタのかしめ器、ケーブルテスターなどは最低限必要だ。



では早速作業に入ろう。

1 既存のケーブルを撤去
まずは、敷設されている既存のLANケーブルの撤去に取り掛かる。
既設の情報コンセントからLANケーブルを外す。こういう狭いところの作業ではjmsで貰ってきたLEDのランタンが役に立つ。
情報コンセント自体も取り外して、壁の中を通って二つの部屋間を結んでいる既設ケーブルを引き抜く。
2 新しいLANケーブルを敷設
次に新しいケーブルを敷設するわけだが、こういう時のために壁には塩ビのチューブを予め敷設してある。ケーブルをその中に通す際、プロは金属ワイヤー製のケーブル通しを使うが、当然そんなものは持っていない。買っても大した値段ではないが、恐らく次に使うのはまた10年以上先になるので買わないで済ませたい。そこで今回は荷造り用の紐を活用した。
ケーブルを通すチューブに紐を入れ、掃除機で反対側から吸い出す作戦だ。
掃除機のノズルの吸い出し込み口が細くなるように細工をし、チューブの反対側から吸い出すと、いい具合に紐が吸い出されてきた。紐が吸い出されたかどうかは音の変化で分かる。掃除機のパイプの中まで紐が入るとはためく音がするからだ。
次に送り側の紐に敷設するケーブルを結び、反対側から紐を引っ張ってケーブルをチューブに通す。この作業をケーブルの本数分繰り返す。我が家では三本あるので四部屋での作業になる。
3 新しい情報コンセントの設置
無事ケーブルが通せたので、次はケーブルの両端をCAT6対応のモジュラーコンセントに接続する。これにはパナソニックの「ぐっとすCAT6」が工具不要で便利だ。

まずはケーブルの外皮を剥き、中のツイストペアをバラす。

続いて、「ぐっとす」のタイプBの配列で各色の導線をコネクタに配置し、しっかりと挿し込んでカバーを嵌めてから余分な導線をカットする。外皮を剝いた部分を両側に四つずつある接点の中心に置き、シールドが解かれた導線の長さを短く均一にしようかとも考えたが、そうすると差込口に近い方の導線が鋭角に曲がってしまうため、インピーダンスの変化で信号が反射しやすくなってしまう虞れがあり写真の通りとした。写真では大きく長く見えるが、実際シールドが解かれている長さは1cm程度だがオレンジと茶色は、もう少し撚り線を解かない様にした方が良いかも知れない。速度が出なかったら見直すべきポイントだろう。

あとはパネルに固定して壁に嵌め込めば、ルータ設置側の完成だ。
PC設置側も同様に処理する。元は下左図(表側)と下中図(裏側)の様なパネルと固定金具一体式の凝った作りの物を使用していたが、今回は「ぐっとす」がパナソニック製なので、相性を考慮して同じくパナソニック製のものを採用した。
これでPC設置側も完成だ。多少面倒なだけで難しいことは何もない。
4 接続用LANケーブルの作製
続いてルータと情報コンセント及び情報コンセントとPC間を接続するLANケーブルの作製に取り掛かる。これも至って簡単であり、基本的にはケーブルを必要な長さに切断する、ケーブルの外皮を剥く、ツイストペアを解す、RJ45コネクタに順番通り解したケーブルを差し込む、かしめて固定するという五工程で出来る。
上の中央の写真を見ると分かるように、CAT6のケーブルには中に十字型のセパレータが入っている。CAT5のケーブルにはこれがない。左から順に工程を進め、右端で切り揃えたところだ。ここからがCAT5とCAT6のケーブルで違いがある部分となる。下の写真で左側がCAT5、右側がCAT6だ。CAT6には差込用のガイドがある。
何故かと言うと、更に下の写真で左側がCAT5、右側がCAT6となっているが、違いは撚り線を解いている長さが違う。CAT5では14mm程度あるが、CAT6では8mm以下だ。この長さではガイドがないとコネクタ部に差し込むことが出来ない。
つまり工程上のCAT5とCAT6の違いは、撚り線を解くことが許される長さが違うということだ。導線を挿し込んだ状態で違いが明らかだと思う。
これさえ守れば、あとはかしめて完成だ。
ケーブルを作成したら、ケーブルテスターでチェックを行う。
点灯状態が同期したら異常なく作製できていることを表している。同じものを必要な本数作成して、ルータ及びPCを上記で敷設した情報コンセントに接続すれば完成となる。
ネットワーク速度測定サイトで早速確認してみると、上下500Mbps程度出ている。もうちょっと出てもいい気がするのと、上りの方が速いのが気になるが、疲れたので取り敢えず今回はこれで良しとする。
5 最後に
注意すべき点として、CAT6ではCAT5より伝送帯域が広くなり、より高周波となっているため、ノイズに対してシビアだ。従って、上記でも示したように極力撚り線を解く長さを短くすべきである。
加えて、折り曲げたり、無理なテンションを掛けたりしてはいけない。そうしてしまうとそこで撚り線が折れ曲がり、インピーダンスに変化が生じてしまうからだ。信号を流す導体のインピーダンスが一定でないと、高周波ではそこで起きる反射が無視できなくなる。一度でも折り曲げてしまったら、その部分はカットして使わないようにしよう。
要すれば、高速なケーブルになればなるほど扱いにデリケートさが要求されるということだ。

PCの故障診断(CPUクーラー編)

現在我が家には、自作のデスクトップPCが3台と、DellのノートPCが1台ある。

自分で使っているのはSandy Bridgeが出た頃に作ったデスクトップPCで、もうかれこれ6年以上使い続けている。構成としては下記の通りだ。

MB: ASRock Z77 Extream4

CPU: Intel i5-2500K 3.3GHz ⇒ 4.7GHz(常用)

GPU: AMD Radeon HD6850 x2 (CrossFire)  適当にOverDrive

Memory: Kingston KHX1600C10D3/8GX x2 (16GB)

SSD: OCZ-VERTEX3(128GB)

HDD: WDC WD1002FAEX-00Y9A0 x2(2TB)

CPU Cooler: Corsair H80i v2

PS: 玄人志向 KRPW-P850W/85+ (Bronze)

廉価版のパーツでそこそこ速いPCを作ることをモットーにしている。まぁ上を見ればキリがないわけで、料理でも高ければ美味いのは当たり前、PCも高いパーツを使えば速いのは当たり前、それをそこそこでやるところに面白味がある。

しかし、SandyBridgeが出たのは2011年、6年以上も140%のOCで使い続ければ色々とあちらこちらに負荷がかかるのだろう。最初に電源が逝った。二年前だった。次にGIGAByteマザーボードが逝った。それが一年前の出来事だ。そして先日、CPUクーラーが逝った。

PCパーツがお亡くなりになる場合、パーツによって症状は色々だ。

1 電源死亡の場合

これは分かり易かった。PCのスイッチを入れても電源が入らない。どこにも通電しない。但し、PCの電源が入らない場合、マザーボードの故障や単純にPCケースのスイッチの故障という場合もあるので注意が必要だ。この時は電源のファンすら回らなかったので電源故障と踏んだが、PCケースのスイッチの故障という可能性もゼロではないので一応電源テスターを使って確認した。

この手のものが売られているので自作派の多くが持っていると思う。


使い方は簡単で、詳しくは記述しないが電源から出ているケーブルを数本繋ぐだけで液晶ディスプレイにエラー状況が表示される。

2 マザーボード死亡の場合

これは結構厄介だ。マザーボードは非常に多機能なので、故障部位によって症状が様々だからだ。電源が入ってもPCが起動しない場合はマザーボード、CPU、メモリ、起動ディスクなどを疑う必要があり、マザーボードの疑いが濃厚の場合は、BIOSが起動するか・・・云々カンヌンと順番にチェックしていく必要があるわけだが、私の場合は電源が入らなかった。電源交換からそれほど経っていなかった(1年以内)ので、まずマザーボードの電源だろうと当たりをつけた。マザーボードに繋いでいるどのファンも回らなかったからだ。同一品のGIGAByteマザーを中古にも拘らずボッタクリ価格で売っている野郎がいたが無視。新品のASRockマザーが売られていたのでネットで購入し、交換したところ当たりだった。

3 CPU、メモリ死亡の場合

この場合は互換性のある他のPCに載せ替えて動くかどうかを使って確認するのが早い。冒頭で述べた通り他のPCで確認できる環境を持ってはいるが、今のところこのパターンにはお目にかかっていない。

4 起動ディスク死亡の場合

これは分かり易いが、今のところこれも経験していない。経験する前に買い替えているからかも知れない。

5 CPUクーラー死亡の場合

今回のケースがこれだ。空冷クーラーならまず故障しないし、故障しても精々ファンが回らない程度だろうから分かり易いのだろうが、使っていたのは簡易水冷クーラーだった。此奴は何が壊れるかと言うと、ポンプだ。ポンプがお亡くなりになると冷却水が循環しない。よってCPUが高熱になる。

症状としては、PCの動作が超遅くなり、起動も遅くなる。やがてシャットダウンする。BIOSで設定しているマザーボードの保護機能が働くためだ。あー、こりゃクーラーだなと思って触ってみたらクーラーが触れないほど熱かった。さっさとネットで購入して交換したら、PCはすぐに元気になり今日も元気に4.7GHzで回り続けている。

次はCPUかメモリだろうな。次に何か逝ったら組み直そうと思っている。

以上

ASUS RT-AC88UでNASを設定してみた

前回の記事で無線ルーターRT-AC88Uを新たに導入したことについて書いた。

今回は此奴に搭載のNAS機能を使ってみようと思い立ち、色々やった結果について記録しておこうと思う。

結論を先に述べると、これは(私の場合)まったく使い物にならなかったと言っておく。NASを使うなら素直にNAS専用機を買った方がよい。値段的にもルータ一台買うのと同等のコストで、より高速で使い勝手の良いNASが手に入る。

NASの設定

RT-AC88UでNASの機能を使うには、下記の三つを必要に応じて行う必要がある。

◆ デバイスの登録

◆ CloudDiskの有効化

◆ AiCloud Appのダウンロード(WebインタフェースでRT-AC88UのUSB接続デバイスを使う場合)

◆ AiDiskの設定

1 デバイスの登録(2017/8/20現在の状況)

最初にNASにするデバイスの登録だ。USB3.0/2.0対応のデバイスが登録できる、筈だった。

しかし、今のところUSB3.0対応のハードディスクを接続しても、何故か此奴はUSB2.0機材としてしか認識しない。

IO Data HDCZ-UT3W 3TB

Transcend 1TB StoreJet外付けハードディスク TS1TSJ25M3

どちらも駄目だった。

USB3.0でないと速度的に使う気にならないのだが、仕方がないので試験的にTranscendのTS1TSJ25M3を接続し、USB2.0での速度を測ってみた。

まぁ、使ってみるだけなら早くないが遅くもない程度なので、気を取り直して設定を続ける。

2 CloudDiskの有効化

3 AiCloudのダウンロードと設定(2017/8/20現在の状況)

AppStoreから「aicloud」と検索すると、asus aicloudというのが引っかかるのでインストールする。

これだ。「開く」で起動すると、ルーターのニックネーム、ログインID、パスワードを訊いてくる。

ニックネームはどうでもいいのだが、ログインIDとパスワードが問題だった。

なんと、ルーターの管理者IDとパスワードしか受け付けない。ルーターの設定画面の何処を探してもユーザ設定できる画面がないので、ルーターの管理者でしかログイン出来ないようだ。

この時点で萎えた。これでは家族にクラウドサーバとして提供できない。いや、まぁ出来ないことはないが、間違ってルーターの設定を変更されてしまって元に戻せなくなっても困る。

結論として、2017年8月現在、「AiCloudはオモチャ」機能であり、実用性を欠く。

これはいまいちだった。今後ファームウェアが更新されることに期待したいが、今の処NASは専用機を購入すべきだ。

4 AiDiskの設定(2017/8/20現在の状況)

AiDiskの設定ウィザードを実行し、アカウント、パスワード、アクセス権の設定を行うと、RT-AC88Uにグローバルアクセスするためのftpアドレスが有効になる。これにはDynamicDNSの設定が必要になるが、それは前回の記事で設定したので、結果だけ述べると下記になる。

ftp://DDNSに設定したホスト名.asuscomm.com

家のLAN側からアクセスする場合は、

ftp://192.168.1.1

だ。こちらに関してはFTPのユーザ名を登録できるので、管理者IDでログインしなければならないということはなさそうだが、今時スマホからftpアクセスなんてする気になれないので、これも検証はここでパス。

もう一度書いておく。USB3.0デバイスをUSB2.0でしか認識しない。もしかしたら認識するデバイスが存在するのかも知れないが、認識は不安定と言わざるを得ない。その上CloudDiskはルータ管理者権限でしか使えない。

このルータのNAS機能は、こんなことも出来ますよ程度のものだと思っておこう。これを除く本来のルータ機能は今のところ優秀だ。

ASUS RT-AC88Uで自宅VPNサーバを立てる

我が家のネットワーク環境は、WAN側がJCOMのサービスを利用している。JCOMサービスの場合、必ずJCOMのルータモデムを使わないといけないので、これまでCISCO DPC3828Dというものをレンタルして使っていた。

しかし、このDPC3828Dは兎に角電波が弱い。5GHzだけでなく、2.4GHzの方でさえ二階でWiFiが使えない部屋がある。電波が弱い方が家の外まで届かないのでセキュリティ上は良いのだが、家の中で使えない部屋があるというのは論外だ。そしてMACアドレスフィルタリングをやろうとすると、此奴は32個までしか機器を登録できない。我が家のネットワーク機器は既に32個を超えており、これでは役に立たない。そこでルータをやってみた新しいものに交換することとした。

機種選定

必要条件としては、

◆最新の規格に対応していること(と言ってもacまで対応していればよしとする)

◆高速であること

◆セキュリティ機能に問題がないこと

◆VPNサーバーの機能があること(無料DDNSが使えないとランニングコストがかかるのでこの点も重視)

◆USB3.0対応のNASが使えること

◆有線ポートが6個以上あること

◆MACアドレスの登録が40位上できること

◆設定ソフトウェアが使い易いこと

というわけで、色々と吟味した結果、機能性能的に候補に上がったのは下記の三機種だ。

1 台湾製 ASUS RT-AC88U

2 米国性 Netgear Nighthawk X8 R8500-100JPS

3 中国製 TP-Link Archer C1200

我が家の契約しているJCOMサービスは、まだ1G on au光ではない400Mのタイプなので、家の中は1G以上あれば十分だ。それ以上あってもオーバースペックである。その点では何れの製品もクリアだ。

VPNに関しては、家人のスマホが全員iPhoneなのでOpenVPN対応していることが必須だ。PPTPしか対応していない機種では駄目だ。その点もこの三機種はクリアだ。

価格面では2017年8月現在の実売価格で、RT-AC88Uは25000円強、R8500-100JPSは20000円弱、 C1200は5000円弱だ。コストパフォーマンスは C1200が圧倒的に高い。

セキュリティ面に関してはどうか。そもそもTP-Linkは中国製という時点で怖くて使えないわけだが、客観的に評価してもTP-Link製品には脆弱性が報告されている。何しろ9時から17時まで(業務として)世界中にサイバー攻撃を仕掛けている専門部隊のいる国の製品だ。意図的という点も疑われる。この時点で C1200が選択肢から落ちた。そう言えばASUSも2014年だったか2015年に米国でセキュリティの脆弱性で問題になったが、和解が成立しているので取り敢えずよしとしておく。

ビームフォーミング、MU-MINO対応、電波強度何れもRT-AC88UとR8500-100JPSは甲乙つけがたい。購入前で実測できないので詳細は不明だが、3バンド使えるR8500-100JPSの方が速度的には若干有利かも知れないが、これも大差ないレベルと判断した。NAS機能にも差がないと見られる。MACアドレス登録数も問題なし。設定ソフトウェアに関してはNetgear genieの評判がいいが、ASUSも悪くない。

最終的に決定要因となったのは、RT-AC88UがトレンドマイクロのAiProtectionを搭載していることと、有線ポート数がR8500-100JPSが4つなのに対し、RT-AC88Uは8つ搭載しているという点だった。RT-AC88Uに決定だ。

結果的に一番高い買い物となった。物理的なサイズもデカい。

設定

まずは、JCOMからレンタルしているCISCO DPC3828DのWiFi機能とルータ機能を殺す。要するに無線AP機能を無効化した上で、ルータモードではなくブリッジモードに動作変更する。順番を間違うと面倒なことになる。先にブリッジ化してしまうと192.168.1.1で設定モードに入れなくなり、無線AP機能をオフに出来ない。リセットして最初からやり直しになる。考えてみれば当たり前なわけだが、物事の順番は大切だ。

そこさえクリアしてしまえば、あとはDPC3828Dから一本出力し、RT-AC88UのWANポートに繋いでやれば、取り敢えずは無線LANも有線LANもReady状態になる。

しかし、このままではセキュリティ上色々問題だ。

まず最低限、最初にやらなければいけなことがある。

1 ルータの管理者IDとパスワードの変更

これだけは真っ先にヤラないとまずい。規則性のない文字と数字、記号を組み合わせて十数文字でいっとく。

安全なパスワードを生成してくれるサイトを利用するのもいい。

2 SSIDの設定とパスワードの設定(設定しないとかデフォルトとかあり得ない)

3 ファイアウォールはデフォルトで有効だが、DoS保護も有効化

4 一通りWiFi機器を接続し終えたらWPSを無効化

5 AiProtectionを無効化有効化(悪質サイトブロック、脆弱性保護、感染デバイス検出/ブロック)

多少性能が劣化してもセキュリティに優先する設定などない。

6 UPnPなんぞ当然無効化だ

7 IPv6 Nativeモード

プロバイダでIPv6 Native サービスが使えるので有効化する。

7 セキュリティ評価を確認

オールグリーン。ここまでで取り敢えず最低限の設定だ。SSIDのステルス化やMACアドレスフィルタリング等、その他にもゴニョゴニョやるわけだが、ここから先は非公開情報だ。

8 OpenVPNの設定

最低限の設定ができたところで、今回ルータを交換することにしたもう一つの目的であるVPNサーバ機能の設定に移る。

(1) DynamicDNSアカウントの取得

まずはじめに、DynamicDNSのアカウントを取得する。今回RT-AC88Uを選んだ理由の一つに、DDNSサービスをASUSが無料で提供している点だ。WWW.ASUS.COMにホスト名を登録する。

WANメニューのDDNSから設定する。

希望するホスト名を入れて「適用」するとホスト名が登録される。

(2) VPNサーバ機能の有効化

次にVPNサーバー機能を有効化する。我が家では家人が全員iPhone持ちなので、PPTPではなくOpenVPNの方を有効化する。

ここで、ユーザ名とパスワードを入れて追加ボタンを押すと、RT-AC88UのVPNサーバに登録されるので、設定情報をファイルにエクスポートする。今回はファイル名を「client.ovpn」という名前でエクスポートした。

(3) クライアントの設定

AppStoreから「OpenVPN Connect」というAppをiPhoneにダウンロードする。

これだ。

ここで先程エクスポートした設定ファイルを家人のiPhoneすべてにメールで送りつける。iPhone側でファイルを開き、上でインストールしたOpenVPN Connectにインポートする。

OpenVPN Connectを起動し、RT-AC88Uに設定したID、パスワードを入力して「Connect」にスライドすると、iPhoneがVPNクライアントを介して我が家のRT-AC88Uに接続されるという寸法だ。

これでWiFi接続だろうが4G接続だろうがOpenSSLで暗号化されて通信されるので安心。

この通りWiFiマークの隣或いは4Gマークの隣にVPNと表示されている。格好いい。

電車の中で隣にいる奴が持っているiPhoneとは違うExclusiveな気分が味わえる。いや気分だけじゃない。

多少速度を犠牲にしてもネットライフは安全第一だ。まぁ殆ど速度低下は感じないが。

(注) DynamicDNSのアカウントを取得したのに何処で設定したんだという疑問が沸くが、実は設定ファイルに情報がエクスポートされていて、iPhoneでインポートした段階で設定されている。

因みに、OpenVPNクライアントには色々なOS対応バージョンがあるので、自宅や家族が使っているノートPCにも設定した。これでモバイルデバイスでwifiを利用してインターネットにアクセスする時のセキュリティが少しは向上した筈だ。

以上

宅急便はクロネコメンバーズとLINEが便利

申し訳ないけれど不在配達票が・・・

近頃は、我が家でもネットショッピングをよく利用するようになった。そこでお世話になるのが各運送会社。運送会社は、選べるならヤマト運輸を指定している。数ある運送会社の中でも、配送希望時間に一番正確に配達してくれるから。

でも、ドライバー兼配達員さんには、時々申し訳ない思いをする。そう、こちらが不在時に届いてしまうことだ。勿論できるだけ確実に受け取れる時間帯を指定している筈なのだが、どうしても不在配達票をいただくことがある。

その場合、再配達を依頼するのはうちの奥さん。しかも大抵電話口で名前すら言ってない。それで通じてる。おい・・・それって奥さんの番号が登録されてるんだよな。まぁ地域の配達員さんは大体固定化しているので、意思疎通はできるのだろう。きっとそうだ。そうに違いない。

ある時、例によって配送予定日時に出先から戻れず、不在配達票がポストに。配達員さんごめんなさい。すかさずスマホを取り出す奥さん。秋葉原のソフマップで買ってきたハードウェアに格安SIMを突っ込んだものだ。勿論私のもそれだ。よって夫婦の月額通信料は二人で3000円強。

そんな格安スマホに奥さんが話しかけた。「いつ届く」と。

え、奥さん、ちょっとそれは・・・

「え・・・。」てっきりsiriに話しかけてるものと思った。「何やってんだ、siri に分かるわけないだろ」と私。一方奥さんはガン無視。続いて「xxxxxxxxx」と、何やら番号を言ってる。更に「ごにょごにょ・・・」。
そして「明日の夜だね」と奥さん。

「はい?」日本語に?マークをつけるのはおかしい。そのような表記法は存在しない。しか~し、私の気持ちはまさに「はい?」だった。仕方がないよ、そうなんだから。よくよく聞くと、うちの神様はクロネコメンバーズになっていて、どうやらヤマト運輸のLINE公式アカウントで、クロネコIDを登録したとのこと。

で、そのやり取りを画面で見せて貰った。そして再び「はい?」
先程神様が喋っていた内容にLINEが反応して、回答を返している。それもタイムスタンプを見る限り即答。これ、相手は人じゃないよね、絶対違うよね。だって1~2秒で文章が返ってきてるよ。

LINEの自動応答

おいおい、私よりスマホ使いこなしてるじゃん。パソコンもスマホもいちいち何かあると聞いてきて、すべての設定やらせるくせに、何故だ、解せん。ヤマト運輸恐るべし、LINE恐るべし、奥さん恐るべし。

期せずしてヤマト運輸の配送指定にはLINEが便利と知ったのだけれど、なんだか釈然としないものが残った。