アルミホイールのガリ傷をリペアしてみた

アルミホイールがガリ傷だらけ

勘弁して欲しいと思うのは私だけだろうか。妻や息子達はアルミホイールに傷がつくのを全然気にしてくれない。否、アルミホイールに傷がつかないように運転する技量がないか、若しくは傷をつけたという自覚すらなく運転している可能性もある。かくして愛車のアルミホイールはガリ傷だらけである。

フロントのアルミホイール二本は一度新品に替えている。それでもこの有様だ。

これは、フロント左のアルミホイールであるが、ほぼ全周イッてる。それだけじゃない。リアの左右もそれぞれ一箇所ずつガリ傷がある。ないのはフロント右だけだ。リア左はまだ分かる。縦列駐車した時にでもやったのだろう。しかし、リア右なんて、一体どうやったらガリ傷がつくのだろうか。

しかし、ここで妻や子供達に小言を言ったところで、本人達に自覚がない以上自分じゃないと言うに決まっている。下手をすれば「あなた(お父さん)がやったのかも知れないじゃない。」などと言い出しかねない。

「そんなわけあるかっ。」と怒ったところで、既についたガリ傷がなくなるわけではないし、弁償しろなどと言う訳にもいかず、悲しみに暮れながら今日も修理に精を出すのだ。

さて、アルミホイールの修理は次のように行う。

1 サンドペーパーをかけて表面のささくれをなくす
2 脱脂する
3 パテで埋める
4 サンドペーパーをかけて表面を均す
5 脱脂する
6 塗装する

では早速いってみよう。今日は35℃・・・気温がヤバイけどお父さんは頑張るよ。

まずは最初のサンドペーパーだが、ちんたらやってられないので#100でやっちゃうぜ。

こんな感じで、全体いっとく。

次は、傷の深い部分にパテを埋めるためマスキングする。

今回使うパテはコレ。アルミパウダー配合のHoltsアルミパテ。

 

本剤と硬化剤を1対1で混ぜ合わせろと説明書きにあるので、その通りにする。
パテの類は硬化の過程で多少痩せるので、少し多めに塗るのが鉄則だが、山盛りにすると後で削るのが大変なので、パテ盛りは多過ぎず少な過ぎず適度にやる。まぁ、こんな感じね。
暫し硬化を待つ。気温が高いので二時間ほどでいいだろう。硬化したらサンドペーパーで均す。
アルミパテは目が細かくないので、大体こんな感じになる。大きな溝は概ね埋まったが、指で触ると若干埋めきれていない凹みを感じる。
この段階で細かい傷が埋めきれていない場合は、更に目の細かいパテで埋める。これには、アルミパテと同じHoltsから出ている「光硬化イージーパテ」を使ってみる。

使い方は至って簡単だ。チューブから直接補修部にパテを押し出し、ヘラで均すだけ。実に簡単でいい。
光に当たるとすぐに硬化が始まるので、手早く作業する。日陰だとなかなか硬化しないので、作業したら日向に出すとよい。10分程度で硬化するので再びサンドペーパーで均す。
暑くて、やってられん。これも#100でズリズリやっちまえ。最後に#320~#400でちょっと丁寧に均したが、この段階になると、やっちまった感が結構ある。もう元通りにはならないんじゃないかという不安が込み上げてくるが、なんとかなるだろう。指で感じるような凹凸があると、塗装面に響いていまうので、しっかりサンドペーパーで均す必要があるが、熱射病で倒れそうなので適当なところでやめた。
次は塗装だ。ここまでやっちまうと、スプレー塗装せざるを得ないので、塗装用にマスキングし直す。暑過ぎるのでちょっと手抜きしたが、ここでも脱脂はしっかりやっておく。本当はここでプライマーで下塗りすべきなのだが、もう暑くてムリ。
さて、塗装用の塗料であるが、色を指定して調合して貰ったスプレー塗料を買ってきてもよいのだが、面倒くさいのでタッチペン用の塗料をスプレー塗装器に変身させてくれる便利グッズ「タッチガン」を使ってみることにした。

塗料は、Holtsのホイール用のタッチペンを使うのだが、通常のシルバーだと色が少し明るくてうちの車のホイール色に合わないため、黒を混ぜて調色することにした。

これらのタッチペン塗料をスプレー塗料にするための希釈キットがこれだ。

上記の希釈ボトルの中には、ホイール用タッチペン1本分をスプレー噴霧するために必要な量のシンナーが入っているので、この希釈ボトルの中にタッチペンの塗料を入れて使う。
まずは希釈ボトルの中に付属の漏斗でシルバー塗料を入れる。
次に適量のブラック塗料を入れ、蓋をしてよく振って混ぜる。
適度に調色出来たことを確認したら、タッチガン本体にセットする。
いよいよ塗装にかかる。例によって、薄く噴霧しては10分程度乾燥させ、また薄く噴霧して乾燥させる。適度に着色された塗膜が出来るまで、これを何度か繰り返す。
本来は全体を塗るのがよいのだろうが、今回は端からそのつもりはないので、サンドペーパーをかけた部分のみ塗装したら、少し乾燥させてからクリアでぼかす。
ぼかし効果と艶出し効果を兼ねて使うのはコレ。

これで、塗装した部分より少し広めにシュワ~っとスプレーしておく。一度目でボカシ、二度目で艶出しの様なイメージで塗り重ねるとよい。
作業終了。
 
よく見ると、暑さに堪え切れずにサンドペーパーがけが雑になってしまった部分に粗が見られるが、一見したら殆ど分からない。他人の車のホイールをジロジロ見るような奴は査定屋を除けば殆どいないし、多少ブレーキダストを被ってしまえば全く修復跡は分からないだろう。
あ~、暑くて死ぬかと思った。気温35℃の日に炎天下で作業するのはやめた方がいいな。