フィギュアに挑戦してみた(石粉粘土編)

さて、今回はフィギュア作成プロジェクトの第二弾。石粉粘土版のプロトタイプ作成に挑戦してみようと思う。

創るのは勿論女性の裸体フィギュアだ。今回もまだプロトタイプな理由は、初挑戦のエポパテ編で述べた通り、パテ(エポキシ、ポリ)、石粉粘土、ポリマークレイなどの素材を順番に試している段階で、気持ちの中でまだ最終的な仕上げのディテールに拘る気がないから。素材の特徴やら制作法によってどんな違いがあるのかはやってみないと分からないので、作り方なども変えて挑戦していこうと思っている。

これは大いなる実験的アートプロジェクトなのだ。アートなのに何故フィギュアか、そしてフィギュアも毎回どうして裸婦なのか。それはモチベーションが持続できるテーマが女体だからに決まっている。男なら女体に飽きるなどということは絶対にない。いや、あってはならない。そんなことがあったら人類は滅亡してしまう。男なら人類存続のために日々戦わなければならない。

能書きが長くなってしまったのでそろそろ本題に移りたい。

1 イメージングと制作法

こういうものを作る際、多くの人はスケッチを描くらしい。そのスケッチを元にサイジングをし、バランス調整などを行うのだそうだ。所謂図面だが、私はそんなもの描かない。何故なら私には妻がいる。いや、妻をモデルにしているからなんてことはない。あり得ない。絶対にない。では何故か。絵の方がイメージを具現化し易いので、そういうスケッチをすると大抵妄想が暴走する。それによって何が起きるかは明らかだ。

絵を描こうとする⇒妄想が暴走する⇒変な絵を描いてしまう(に違いない)⇒分岐発生

分岐1: 絵を描くことで満足してしまう⇒絵に描いたほどのものが作れないというマイナス思考に陥る⇒制作意欲が減退する⇒orz

分岐2: 描いた絵が妻の目に触れる⇒変態扱いされる⇒冷たくされる⇒orz

どちらもハッピーなことにならない。

そこで独自に制作法を編み出した。名付けて「Multi-level Free Imaging Method」。略してMULFIM法。素晴らしいネーミングだと思う。

英語の分からない人のために日本語で言い直そう。「段階的自由発想法」。略して段自法。

日本語って、こういう名称をつけるには実に不向きな言語だと思う。駄目じゃん。格好良くないもん。それに意図が分かりやす過ぎじゃん。

要するに何も考えないで取り敢えず始めて、作りながら考えるんだろ、とか言われたらがっかりじゃん。

2 Multi-level Free Imaging Method

気を取り直して記録作業に移る。

まずはMULFIM法の真髄であるパーツの製作から入る。今回はアルミニウムの針金によるボディフレームは作らない。ボディを胸部、腹部、腰部、脚部に分けてパーツで製作し、可動部を蛇腹付きのストローで連接した。ここがMULFIM法のポイントだ。

我ながらよく思いついたものだと感心する。実際にストローの蛇腹を使おうと思いついたのは、今回作成するフィギュアの中身を空洞にして作ろうと思ったのが発想の発端だ。理由は、プロトタイプ1号の髪を造るのに使った残りのダイソー石粉粘土(200g入り)の残りでは、空洞化しないと足りないからだ。100円なんだからもう一個買えばいいじゃないかと言われそうだが、空洞化すれば作れるんだから買い足す必要などない。

内部に空間があるということと、ボディを連接して可動部を作っておきたいということから、ストローの蛇腹という着想に至った。こうすることで可動部をうまく関節化することができた。

この点さえクリアできれば、最初からスケッチをしてポージングを決めておく必要などないのだ。

そして何と言っても今回の彼女は空洞だ。最薄部はなんと2mmもない。軽い女なのだ。いいね!!

しかし、さすがにこれだと後々加工の最中に割れてしまいそうなので、中にはティッシュを詰めて、石粉粘土で蓋をした。他のボディパーツも同様だ。

大体良いバランスに出来上がった。

これは別に木馬責めをしているわけでは決してない。まだ自立できないからこうやって保管しているだけだ。

続いて最終的なポージングに入る。

Multi-level Free Imaging >>>

決まった。

あれ・・・

どうしてこうなった。

3 ポーズの解説

跪いた女性の憂いのあるセクシー感を出したくて、顔の俯き加減と上体の角度に拘り、完璧な角度に決めて乾燥を待った。

その結果、重さのバランスで前につんのめってしまった。自立させるために仕方なくを後ろに回してバランスを取った結果こうなった。

これがMULFIM法だ。辻褄合わせもできる。世の中計画通りにイクことなんて滅多にない。そういう場合辻褄合わせが巧くできるかどうかが仕事の成否を分ける。頭も躰も空っぽだったから良かったものの、これ中身が詰まってたら腕だけでバランスを取ることはできなかった。運にも助けられた。運も実力の内というやつだ。

しかし、このおかしなポーズを正当化するためには何か必要だ。熟慮せねば辻褄合わせが完了しない。

しかしまずは、一つの山場は乗り切った。当然この子の頭も空っぽだ。実にいい子ができた。何せ前回の子は重かった。

なんと180gだ。ちょっと重過ぎじゃないですかお嬢さん。iPhone6s plusとほぼ同じ体重ですよ。

では頭の空っぽな軽い彼女はどうかというと、

おお、84g。見事な軽量化に成功した。フィーチャーフォン並の体重だ。着色して髪をつけたらiPhone5s程になるだろう。

しかし、この素材は率直に言ってMULFIM法には向いていない。石粉粘土は湿度が高いと脆くなるため、この肉厚では非常に脆い。

ちょっと力を入れると折れてしまうのだ。この状態ではとても水性のアクリル絵の具は使えない。絶対に着色中にどこかしら折れる。

それと、製作過程の硬化中に荷重に耐えられなかった数か所(主に関節)に裂け目が入り、エポパテで補修したため、ボディの所々に違う素材が混在している。違う素材に絵の具を当てると吸収の違いにより均一な色にならないと想定し、取り敢えずプライマーを吹いた。車の塗装を修理する時に使ったものだが、こいつで表面をコーティングしておけば、水性絵の具を使っても石粉粘土に水分が移ることはなく、表面が同一素材で統一できる。

4 着色と髪型

着色は今回もダイソーのアクリル絵の具だ。何故エアブラシを使わないのかと言えば、あれは準備と後片付けが面倒だからだ。ちゃんと準備しないとそこら中に絵の具を噴霧してしまう。手入れもちゃんとしないとノズルが詰まって使い物にならなくなる。ミニ四駆ブームの時に、息子に作ってやったオリジナルミニ四駆の塗装用に購入したものがあるにはあるが、プロトタイプ段階で使用する気にはなれない。

前回の教訓を活かし、適度な薄め方で重ね塗りすれば筆塗りでもそれなりに綺麗に仕上がるので、まずはボディを着色。続いて頭にラップを被せ(言っておくがこれは決して危ないプレイなどではない)、石粉粘土でアップの髪型を乗せてみた。今回もヅラ方式でいくので左右に割る切れ込みを入れておく。まあまあの出来かな。

次に顔を描いていく。このプロセスが毎回ストレスが溜まる。ここで失敗したらすべてがおじゃんだからだ。自ずと力が入る。

気を遣ったのはプロトタイプ1号と同じ顔になってしまわないようにすることだ。なんとかうまく描けたと思う。

しかしここで問題が発生した。

細かい作業で手元が震えないようにするため、彼女を握った左手に思わず力が入ってしまった。これを恐れて気をつけていたのだがやはり事故は起こった。まぁ、こういうこともある。着色しーてからの骨折は修復に手間がかかるが仕方ない。「ああっ、もう、畜生。」と叫んだが、ここで癇癪を起こすと事故が大きくなる。一旦落ち着こう。それから修復だ。

5 熟慮の結果

無事修復を終えたところで、こうなってしまった落とし前をどうつけるかだ。

まず考えたのがこれだ。しかしこれでいいのかという疑問が拭いきれない。そもそも彼女の両腕が荷重に耐えきれないだろう。

次がこれだ。「子泣きじじいに取り憑かれた女」。テーマとしては落ち着く。絵としてどうか。スターウォーズでスカイウォーカーがヨーダを背負う場面を思い浮かべてみる。これがありなら十分にありだ。いっそのことヨーダを作って背負わせるか。だがしかし、これも何かが違う気がする。

結局これに行き着いた。男なら潔さも必要だ。大人には分かるだろうが、青少年のためにこれの理由を解説しておく。この子は両腕の曲げ荷重に弱いのだ。設計上の安全係数は2.0以上にするべきところだが、おそらくこの子は1.0を下回っている。そのような場合、弱い者同士を連接して曲げ荷重が一本の腕にかからないようにすることで、ある程度の強度が確保できるのだ。これは彼女の腕の強度が増すための措置だ。覚えておいて欲しい。他に理由はない。

酒屋でこういうのを見たことがあると思う。これと同じだと思って欲しい。

6 悪魔の囁き

「お兄さん、お兄さん、いいの作ってますね。そんなお兄さんに丁度いいものがありますよ。」

「誰だお前、どこから現れたんだ。」

「そんなことはいいですから、おすすめの品があるんです。まずは物を見てくださいよ。ほら。」

「こ、これは・・・」

「いいでしょ、これ。今なら魂と引き換えに差し上げますよ。」

「うむ、貰おう。」

7 オプション装着

いいものを手に入れた。悪魔が譲ってくれたのだ。だってこれ、男のロマンでしょ。裸エプロン。欲しいでしょ。やってみたいでしょ。魂と引き換えでも仕方ない。

仕方ないよね。と、そこへ妻が・・・

「何それ。」

「いや、バランスがさ、立たせるためにはどうしようもなくてこんな格好になっちゃったんだよ。」

「あなた最初からそのつもりだったでしょ。」

いや、最初からじゃないよ。そりゃ、ポーズをこうせざるを得なくなった時点で構想には入っていたが、最初からではないんだ。

「それに何なのよ、そのエプロンは。段々変なオヤジになっていくわね。」

ふん、男のロマンを解さぬ女だ。みんな口には出さないがやってみたいんだよ。そもそもエロくない男なんてこの世にはいない。妻よ、お前こそインリン・オブ・ジョイトイを見習え。

というわけでプロトタイプ2号の完成だ。目指したのはイヤラシクないエロチシズム。いい線いったと思う。

【今回の教訓&勘所】

一、石粉粘土は素材の性質上、薄い空洞構造にするには適さない⇒薄紙かグラスファイバー等で裏張りしないと折れ易い

一、MULFIM法は万能ではない、重量バランスには注意すべし

一、塗装時に問題となる素材の違いと、湿気に弱い石粉粘土の着色時にはプライマーが効果的

フィギュアに挑戦してみた(エポパテ編)

何となく思いつきでフィギュアに挑戦してみた。

初めてなのでググってみたが、素材やら作り方やら人により様々なようで色々あって悩んだ。まぁ素材としては石粉粘土、パテ(ポリエステル、エポキシ)、ポリマークレイなどが代表的なものらしい。最近はポリマークレイが人気らしいが、オーブンで焼く必要があり、作ろうと目論んでいるものが女体の神秘である以上、妻が抵抗勢力になる可能性が高い。石粉粘土は削り中心になりそうでゴミや粉が大量に出そう。したがって、記念すべき初挑戦はエポパテでいってみることにした。

次に道具なのだが、大抵自分は形から入る癖があり、何かやろうとするときには色々と買い込む。しかし今回は妻に出鼻を挫かれた。

「何をやろうとしているのか知らないけれど、余計なものは買い込まないでくださいね。」

何故バレたんだ、解せん。制作ページとかググると下記のようなものが必須と書かれている。

・デザインナイフ(モデラーズナイフ)
・ファンドを盛るヘラ(スパチュラ)
・造形用やすり
・表面を綺麗にする「耐水ペーパー」
・工作マット
・筆
・ホビーノコ
・ピンバイス
・真鍮線
・ピンセット
・彫刻刀(オプション)
・瞬間接着剤

まぁ今回はプロトタイプということで、できるかどうかも分からないし、買い込んで失敗してそのままになると追い打ちがくる精神的ダメージが大きい。ここはまず最低限の材料、道具で一度やってみることにした。というわけで、使った道具と素材は下記。これだけ。スパチュラとかないけど、自称指先のマジシャンとしてはいけるんじゃないかと。

モデラーの経験など皆無だが、ワンオフでフルスクラッチにいきなり挑戦してみたい。

まず最初にフィギュアの芯を作るわけだが、針金タイプとスカルピータイプがあるらしい。どちらがいいか分からないので何となくイメージの沸く針金で作ってみることにした。2mmのアルミ線を使った。

次に骨組みの肉付け第一段階。パテを盛りやすくするためにアルミホイルを接着剤で巻きつけた。

まぁ、こんなもんか。

で、大体のポージングをさせてみてイメージを固める。

こんな感じにしよう。肉付け第二段階に移る。顔の整形を指先だけでやるのはなかなか難しい。女性の顔を女性らしく見せるにはふっくらした感じを出すことが必要だ。

大体の肉付けは出来たが、ここで完全にポージングを決めてしまうと、顔が描けなくなりそうなので先に顔を描くことにした。

人形は顔が命・・・なのだが、ダイソーのアクリル絵の具と、同じくダイソーの絵筆(筆先が効かない・・・)ではこれが限界。決して腕のせいではない・・・はずだ。

更にパテを盛ってボディを作り込んでいく。顔が一番の難所だと思っていたが、女性らしい躰を表現するには曲線美こそが重要だと分かった。少しでも角や直線的な部分があると女性らしくない。至る所滑らかな曲線で構成しなければ女性っぽく見えないのだ。

最後のポージングを決める前に手の細部を作り込む。この時分かったことだが、エポパテは混ぜたばかりの時や、柔らかくするために水を多く含ませた状態では粘度が高くて細かい整形が難しい。ある程度硬化が始まった状態の方が細かい整形がやり易い。

最終的なポージングを決めて着色。ここで分かったことは、水性のアクリル絵の具は、薄め過ぎると色ムラになり易い。逆に濃過ぎると筆ムラが出る。適度な薄め具合が必要だということだ。

最後に髪の制作にかかる。女は髪が命。ここで再び素材に迷った。ここまでの工程を考えるとエポパテで細かい造作は道具がないこともあり厳しそう。

とは言え、今更ポリマークレイというわけにもいかない。この子を焼くなんて出来ない。

結論として石粉粘土しか選択肢がないわけだが、これもダイソーで購入したものなので品質がいまいち心配。

しかしここまで来た以上、やるしかない。取り敢えずサランラップを被せてゴー。

まぁ、できるにはできた。しかしやってみて分かったが石粉粘土はやはり硬化した時の強度に難がある。というか、硬くはなるのだが湿気を含むと脆くなり、細かい造作作業で欠けやすい。パラフィン紙を裏側に貼り付けて補強した。

また、これはダイソーの石粉粘土の品質かどうか不明だが、やや紙粘土状の繊維のようなものも含まれており、表面も滑らかになり難くかった。フィギュアに石粉粘土を使う場合は、もう少し品質の良いものを使う必要がありそうだ。

初めてにしてはまぁまぁイメージ通りに出来たと思う。

今回はヅラ方式で作ったので、髪の分け目のところで縦に割って貼り付けている。髪の流れに合わせたので目立たないはずだ。

長男が五歳の時に誰かから貰ったウルトラマンの貯金箱に合わせて作ってやった紙粘土怪獣よりは少しは進歩したのではないかと思う。

次は石粉粘土か、ポリマークレイに挑戦してみたい。

【今回の教訓&勘所】

一、エポパテで細かい整形をするときは、少し硬化が始まったタイミングでやる

一、水性アクリル絵の具は、適度な薄め具合で何度も重ね塗りすると綺麗に仕上がる

一、石粉粘土は湿気に弱く、直接水性塗料で着色するのは避けた方がいい